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ダンサーの心 5
第五話/A・power

去年の年末、YAMAKAJIはM'sのゲスト出演に向けて動いていた。
メンバー全員多忙ながらも、持ち前のチームワークで作品はいい感じに仕上がっていた。
そんなとき、ANNちゃんから一本の電話...。
喉頭癌の可能性があるから、至急検査が必要と医師から診断されたと言うのだ。
僕は耳を疑った。
喉の痛みのせいでしゃべり辛そうなANNちゃんが、絞り出すような声で症状やこの先の話をしてくれた。
ANNちゃんはM's出演はもちろん、他の仕事も一旦止めて検査に専念することに。
僕らの年齢で喉頭癌になることは珍しいらしいみたいだが、もしそうだとしたら転移は早く、脳に近いだけに最悪のケースも否めないと聞いたことがある。
ANNちゃんの希望で、僕からみんなに状況を報告した。

僕達は回復を祈るしか無かった。

数週間の検査の結果、喉頭癌ではなかったものの治療には時間がかかった。
検査の間のANNちゃんは「恐怖」「覚悟」という単なる言葉だけでは表せない葛藤があったに違いない。
それをメンバーなら知っているから、KAPPA君はANNちゃんの言葉に説得力を感じたのだ。
(もちろん、ANNちゃんはすぐに回復して、より強いハートで復帰してます♪....ってみんな知ってるよね)

ANNちゃんには申し訳ないが、KAPPA君に勇気を持ってリハビリに励んで欲しくて、僕はもう一つ真実を伝えた。

ANNちゃんは小学6年生の頃から中一の夏まで、脚の難病でずっと松葉杖の生活だった。
僕はANNちゃんとは幼なじみで、物心つく前から一緒にいたから、当時の彼の強さを誰よりも感じていた同級生だったと思う。
幼少の頃から足腰が強く、走るのも得意で、一緒に地元の自然の中を走るのだが、僕はついていくのが大変だった。
そんな活発な男の子で、しかも中学生というデリケートな年頃にも関わらず、ANNちゃんはいつも明るくて元気だった。
僕らは剣道部に所属していたが、秋から本格的に稽古(練習)に参加したANNちゃんは他の部員にすぐに追いつき、選手になった。そして、いつも自然と人を集める人だった。

「当時はかっこいいな~と漠然と思っていたけど、今思うとものすごい精神力だよね~。」
と、僕は自慢げに思い出話をKAPPA君にしていた。
「あの人は、怪我でいろいろな気持ちを乗り越えているから、KAPPA君への言葉も純粋なんだよ。」

「すごいっすね!あと、やっぱりANNちゃんって感じです☆なんかパワーもらいました!!」
ANNちゃんの話を勝手にしてしまったが、このKAPPA君の反応をみたら許してくれるよね...☆
と、思いつつ電話を切った。そして、改めて中学時代のことを思い出せてなんだか興奮していた。
(いつかYAMAKAJIのそれぞれの中学時代の話もブログに載せようかな?)

その後、KAPPA君はリハビリに励み、常人よりもかなり早い回復を見せる。
....が、ダンスは日常の歩行とは次元が違う。リハ開始までに踊れるようになっていなければツアーの参加は出来ない。
仮にごまかしてリハに出ていても、踊りの様子がおかしければすぐにダンサーから外される。
そればかりか、プロ失格と見なされてダンサーとしての信用は二度と取り戻せない。
あとから聞いた話だが、この頃のKAPPA君は人生でマックスと言える程苛立っていたらしい。



おまけ
ANN式
ナルシスっぽくポーズ☆
本人ギャグでやってますが、
イタリヤのモデルみたい!とYAMAKAJI内では絶賛の一枚。
うちのメンバー中も外も(いい意味で)ヤバいでしょ!

[2010/09/27 03:07 ] | MESSAGE
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